今回の個展で、さらに、二体の擬人化された牛と鶏の即身仏が壮大な迫力で加わり、通り過ぎようとした人がふと足を止めて見ています。外にいると、話しかけられることも増えました。何か気になる、外のスペースの存在という感じでしょうか?
木を彫り、金属を叩く。大きな作品の迫力が迫って来ます。
大きいけれど、細部までしっかりと作り込んである作品は緊張感を持って迫って来ます。
震災後に制作されたこれらの作品は、自分を含めた人間都合を優先する行動に憤りを感じた気持ちから始まったとあります。その後、人が立ち入れなくなった区域で自然が本来の姿で成り立っている様を見て、改めて自然界における人間の存在を思い、憂うと言います。
もう一つのアプローチは、絶滅種の動物。昔はいたのに今はいない。この事実がこの先の未来を暗喩するとあります。
そして、ここ最近は折り紙の鹿。
「Sarnath 鹿の苑」曼荼羅をモチーフに大きな苑に散りばめられた鹿がコロナ禍において、様々な方向を向いて救いを求める人の姿を重ねているとあります。
これらの森田の制作は、死生観をベースに、きっかけもモチーフも異なりますが、共通した想いと問いかけを含み絡み合っているように感じます。
明日は最終日。見応え満点の展覧会、この機会に、ご高覧いただけたら嬉しいです。
最近のこと。森に住む森田が、家で本を読んでいたら、窓に大きな鹿の姿を見たと言います。制作をする鹿が自然界の迷える鹿を呼んだのでしょうか?
明日は森田太初1日在廊予定です。
森田太初展 ドーブツとボク
2021年11月13日(土)ー23日(火)
11:00 ー 18:00
#
by ruriro
| 2021-11-22 18:01
| 展示案内
|
Comments(0)